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2014年12月26日金曜日

残日を遠望する

今日で御用納めのところが多いんですってね。公官庁、一般企業のみなさんお疲れ様でした!
曜日の配列がちょうどいいってんで、九日くらい連休になる人たちもいるそうな。素晴らしい!
御用納めってものに昔から憧れてまして。その日ですっぱり切りつけてどっぷり休みモードになれるというのは、頭では分かっても感覚として想像できませんもんね(佐賀弁)。
あたくしの場合たまの休日といえども、旅先などにいるときに限って客先から電話が入ったりします。荷物が届かないだの時間に遅れてランチ間に合わなかっただの、挙句の果ては川の上で次週の注文受けたりなんかしまして。商売柄と言われればそれまでですが、なんとも因果なもんであります。
それでも若い時分は長くて四日間の休みをそれなりに楽しみました。ただ、なんせ飲むもんですから正月明けの冷え切った現場は地獄のように辛くって、年とともに途中あえて仕事して体慣らすようになっていきました。増してこういう立場になりますと、休み中の発送や解凍など、雑用の類も自分でやっちゃった方がみんな休めていいだろってんでね。今年からは請求書の〆もあるしさ。
先日書いた藪入りの話じゃありませんが、休みがないってのも慣れればどってことないもんです。

中学の時国語の教科書に漱石の「こころ」が載ってまして。長い小説ですから、先生の手紙のクライマックスが抜き読みの形でした。まだ愛も恋も人生の意味も解らない年頃ではありましたが折しも思春期のはしり、繰り返し読んではずいぶん影響受けました。特に自ら命を絶ったKの亡骸に接した先生が、お嬢様を想うあまりに彼を裏切った自分の行為で死に追いやってしまった自責の念を「真っ黒な光が私の残りの全人生を貫いて、ものすごく照らし出したようでした」例によってうろ覚えなのでうまく伝わらないかもしれませんが、強烈な印象を覚えましたね~!

全然意味が違いますけど、あたしもぼんやりした光の中におぼろげながら残りの人生が見えるような気がします。この商売やってる限り、ありがたいことに定年もない代わりに終わりもない。毎年世の中御用納めした後で、いつまでもちまちま動いてんだろうなあ。ま、会社無くなっちゃったら元も子もない訳で、それこそ真っ黒な光に照らされるってやつ?
あ、ごめん!年の瀬に来てぼやきになっちまいましたね!みなさん良いお年をね~!(^_^;)


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