もう三十年近く前の曲ですが、浜田省吾に「もうひとつの土曜日」というのがありました。
報われない恋の相談に乗るうち相手に惚れてしまった男が、友達のオンボロ車で連れ出した土曜夜の海で、彼女に告白するという内容でした。ラストの「子供の頃君が夢見てたもの、叶えることなどできないかもしれない。でも、いつもそばにいて手を貸してあげよう。受け取って欲しいこの指輪を。受け取って欲しいこの心を」っつ~ところにシビれた男は多く、実際自分のプロポーズに使った奴もいたようです。ところが意外にと言いますか、女性の評判はそれ程でも無く「あの歌長過ぎて嫌~い!」なんて声も。
男女間のこの手のすれ違いというのは、ままあるものですね。
甘さより苦さが目立ってきた結婚半年目の日。当時ヒットしていたユーミンの「アニバーサリー」のシングルCDに、ちょいとしたお礼とこれからもよろしく的な手紙を添え、こっそり置いて出社した事がありました。さぞかしいい雰囲気で迎えられるだろうと帰宅したんですが、直前に近所と揉めたとかでブリブリもの。おまけに家のデッキではシングルは聞けなかったんですなぁ。実にトホホな結果となりました。
これも身近にあった話。
ある女性の下に彼氏から手紙が着きました。自分探しと言って勝手に行った一人旅の先からのもので、帰って来る日と時間、電車の着くホームが書いてあり、やり直す決心がついたのでその場所で君に待ってて欲しいってんで。ところがその日は親友の結婚式で、彼氏もそれは知ってる筈だったんです。携帯のかけらも無かった当時、行く先が分からないという事は正真正銘連絡の付けようが無かった訳です。「何勝手な事言ってんのよっ!」と怒る彼女の態度で、二人の関係もおおよそ知れようというもの。
結局ホームで待ってたのは、何度も遊びに行ってた彼女の家の母親!
恐らく彼氏の頭の中では、前述の歌のラストシーンのようにドラマチックな再会が渦巻いていたんでしょうが、こちらも負けず劣らず情けない結末となりました。
どうにも若い頃の相手への想いというのは独りよがりなようで、一見思いやりにみえても、実はそこから返って来ることへの期待というか打算的なものなのかもしれません。男と女の温度差ってのもあるしね。ま、苦い思いを繰り返して人は成長もする訳だ!
だからね。同じ過ちと同じ後悔をしてる僕らなら、きっと上手くやっていかれると思うんだよ。
誰に話しかけてんだよ?(^_^;)
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