染井吉野は江戸時代の発明品だそうでその頃の桜がどんな種類だったのか知りませんが、花に浮かれた人々の様子は噺の方にもたくさんに残っております。その代表作が「花見の仇討」。
建具屋の熊公をアニキとする四人組が今年も花見の趣向を凝らしております。
揃いの襦袢で並んで首くくるなんて馬鹿な案の後、熊さんが言い出したのが嘘んこの仇討という。
巡礼に扮したタツ&トメがタバコの火を借りようとした侍が十年探し求めた親の仇役の熊さん。
「やあ、汝は◯◯の☓☓よな!十年以前我が父を討って立ち退いたる大悪人。ここで出会ったが盲亀の浮木優曇華の花待ち得たる今日ただ今、いざ尋常の勝負に及べっ!」
「なにをしゃらくせえっ!返り討ちだあ~!」
大だんびら引っこ抜いてチャリンチャリンの大立ち回り、花見客は騒然として大注目!
頃合い良しとみて六分の八っつぁんが
「まあまあ、仇仇と付け狙っていては詮無いもの、ここはあたくしに免じて仲直りという事に」
背負っていた笈を下ろすと中から酒肴三味線、三人そろってかっぽれの総踊り。
ここで見ていた人たちがようやく花見の趣向と気づき
「よおよおっ!出来ましたっ!日本一っ!」
とまあアイデアは良かったんですが・・・
練習し過ぎて寝坊した巡礼役の二人が飛鳥山に向かう途中酔っ払った侍に突き当たって詫びを入れるうちつい仇持ちだと言ってしまい、その場は許してもらったもののチャンバラの最中を見つかって横から剣術指導をされてしまいます。
一方の八っつぁんは旅姿で出かけるところをおじさんに見つかって、家出と間違えられて足止めを食ってしまいます。一生懸命説明しても耳が遠くて堅物のおじさんには理解できません。酒で酔い潰そうとしたら馬鹿げて強いおじさんに逆に潰されてしまい「もうや~めた!」
そうとは知らず仲裁が入らないのでくたびれ果てるまで立ち回りを続けた三人、業を煮やした侍が「もう我慢できんっ!」
大刀抜いて切り込んできたのでびっくりして逃げ出します。
侍「おいっ!双方とも逃げるには及ばん勝負は五分と五分じゃっ!
「肝心の六部が来ね~んですっ!」
場面転換の多いところをダレずに繋げるところが演者には難しそうですが、捻ったところが無く分かりやすく面白い噺です。
それにしても江戸の昔から目立ちたいという人の思いは変わることなく、現在のネットへの動画のアップなんてのはそれが高じたものなんでしょうね。とか言っちゃあ自分で載せる (^_^;)
今夜で今年の桜も見納めです!クラパイやるよ~!あははははははは、なぜかやけくそな・・・。
大分キャラが揃ってきました (^O^)
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