神州の信州は晴天。中社には来たことがあるのですが何故か奥社へは来る機会がなく、長らく課題としてきた地にようやく降り立つことができました。
だらだら坂のアプローチから山門をくぐるとそこから先は、杉の巨木が林立する参道となりましてにぎやかに語らい歩む人の列にもかかわらずただならぬ雰囲気なんであります。う~むさすが名にし負う霊域。
やがて急坂となり石段を登り詰めるとそこが本殿。
うっそうとして昼なお暗い木々の間からはるかに仰ぐ借景のような背後にそびえたつ戸隠山。山頂付近は仄かに色づき、晴れ渡った青空に尖った先端を聳やかしておりました。
おみくじによれば「待ち人遅れて現る」とありまして、あはははははは、自分で引いたのか?
下りにかかると行にかいた汗も引いて山の冷気を霊気と肌で感じたんであります。戸隠奥社、実に結構でした。
その夜は戸隠キャンプ場に泊りの予定だったんですが実はほんの指呼の間で、早過ぎる時間のこととてでは温泉でも探しがてら夜食のしゃぶしゃぶに入れる野菜など買い出ししようかってんで黒姫方面へ向かいました。
ところが山の反対側はほぼ何も無く結構走ってしまいお蕎麦食べてようよう温泉出る頃には西に傾いた秋の日が夕闇の到達が間もないことを語っておりまして、山に戻るとテント設営など難儀しそうな予感。
それならほど近い野尻湖畔にキャンプ場探した方が良いかも?と検索すると湖楽園キャンプ場が良さげ。ん?ウクディという名がある。こ、これはカヤックスクールとしてつとに聞くあのウクディか?
15分ほどで着いてみたらやっぱそうでした。
その隣が湖楽園。先客は二組だけで静かな夜を過ごせそう。さ、急いで仕度!
と、山の端から顔をのぞかせたのは真ん丸なお月様!おお~っ!
雲もなく晴れ渡った夕空に出初めた月の炯炯たる光が湖面に道をつけまして、これこそ話に聞いた月の道。なんたるロケーションでありましょうか、今この瞬間天に召されても後悔のない心持になりまして心の迷いが雲散霧消するかのように月の道と人の道が重なった瞬間でございました。
一夜明けますと天気晴朗なれど湖面を渡る風冷たく早々に後始末して再び旅立ちました。
そのまま帰るのもなんなので栗の名産地で名高い小布施に寄って秋の実りをいただこうかと。
10時前に着いたけど丁度お祭りとあって既に人も多く、お目当てのモンブランを始め栗クリーム系のお菓子は軒並み完売。でもこじんまりとした街並みはおしゃれで落ち着いた佇まい、栗おこわも美味しかったわ 💛
あちらをお昼前に出たので渋滞のひと波前を走れまして、深くも楽しかった旅は終わったんであります。
倉元で買ってきたたまり醤油でお刺身いただきつつ、これも倉元のもち米純米酒で杯を傾けこれからは霊域で洗われた気持ちを胸に真人間として生きようと思ったんであります。
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