見ない時は全く足が遠のいて、見だすとしばらく続くのがあたくしの映画鑑賞であります。
先週の鬼滅の刃に続き今週は「ゴジラ∸1.0」を、先週同様デラックスシートで見てまいりました。革張りのリクライニングシートで足元広く二時間以上の鑑賞も実に快適でありました。
特撮でオスカー取ったというそれだけの理由で「今更まだゴジラね」くらいな感じだったのですがお客さん!こりゃ作品賞取ってもおかしくないくらいの出来でございますよ!
ネタバレを避けるため大雑把に書きますがこの映画の主役はあくまでも人間で、ゴジラは無慈悲に現れた荒ぶる神。
水爆実験だ放射能だ人間の過ちだなんぞの一作目のモチーフはぶっ飛ばして、敗戦直後の疲弊しきった日本にさらなる追い打ちをかけんとする大いなる災厄に戦争帰りの男たちが力の限り立ち向かう心の内は、生き残ってしまった罪悪感と力及ばず愛する者を死なせ故郷を焦土にさせた慙愧の念であり、そこには駆り出され無理無体な犬死に追われたという被害者の観念はありません。
増してや侵略の野望たくましゅうした国の先兵となって他国の蹂躙に一役買ったなどというバカげた戦後教育で吹き込まれた思想などあろうはずもなく、日本は単に戦争という勝負に負けただけで信義に照らして何ら恥ずべきことなどないんであります。
あ、ここはあたくしの思い入れで映画は言ってませんけど。
兵隊の命を軽んじたというしかるべき非難は当然あってもだからこそ今度は自分たちの力で大切なものを守ることを誓い、払い下げの旧軍の兵器以外は何も持たざる中で精一杯の知力と軍人の経験値を傾けて戦いに赴く姿こそ、一敗地にまみれても負けじ魂と働き方改革なんぞクソくらえの不断の努力で奇跡の戦後復興から高度成長までを成さしめた日本の姿そのものであります。
いやあ泣けました~。
しかも
戦勝国アメリカがなんもしてくれんのをちゃんと書いちゃってるあたり、ありもしない核の傘頼りに自らの身を守ることを忘れた負の日本にようやく気が付く人が増えて来た証左でもありましょうか。
あとあれね
時代背景故ではあってもしゃしゃり出てくる女がいないのも変な外人が混じって来ないのもいいっすよね。
戦う男じゃ!
オスカー効果と思われる満員の客席(あたしもそう)からはすすり泣きも聞かれ、若い世代が見て感じてくれることでぎりぎりまで追い込まれた日本が再生してくれることを信じられるような素晴らしい作品でありました。
あ、もちろん特撮すんごいっす!
これも主導したのも26歳の俊英なんだって。
隠れ大谷だあ~!
も一回見に行こっと ( *´艸`)
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