風呂で読むのに濡れても捨てても惜しくないよう、文庫本の古本を買っています。古市など百円のコーナーが増えたのでありがたいんでして、一度に五冊くらい買っては楽しんでおります。このクラスだと新しいのはめったに無く、エッセイの類は話題が古っ!ってなことが良くあるので避けた方が無難ですな。その点小説はその時代その時代を映す鏡のようなもので、古さが逆に新鮮だったりするというパラドキシカルな面白味があったりして。
ってな訳で夕べ読了したのが宮本輝の「青が散る」。僕らの学生時代TVドラマになったので、懐かしくてつい原作を買ってしまいまして。ドラマとしてはその少し前に放映され不朽の名作となった、山田太一の「ふぞろいの林檎たち」に比べるとややユルい感じは否めませんでしたが、どちらも三流大学が舞台という点では自分の立場に照らして大いに共感するものがありました。ドラマが展開される場所が東京であったのに比べ、原作は大阪であることを含めかなり違ったテイストではありましたが、青春というものが持つ輝きと儚さという普遍的なテーマは、やはり胸に来るものがありますね。
ところで作品の終盤、主人公の遼平がある元大物テニス選手を殴りつけるシーンでの台詞があります。うろ覚えで大雑把ですがこんな感じ「いくら元デ杯候補選手いうたかて所詮なれなかった候補いうだけやないか!そのデ杯選手かて実際に試合となればインドにすら手も足も出えへん。そのインドはいうたらヨーロッパの強豪に遠く及ばんし、たとえプロになったところで世界のランキングでは百位にすらとどかんやないか!所詮日本のテニスなんてそんな程度のもんや!」
どうすかこれ?まさに時代を感じますよね~!
どっかの番組で昔名選手だった野球人のじい様が「やるからには勝たなきゃ喝!なんだよ」なんつってたけどさあ、どんだけスゴイ事成し遂げたか分かんないんじゃね~のか?
錦織圭!あんたは偉いっ!
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