初めにお断りしておきます。世の中のちゃんとした立派な人は一般常識に照らして良い行いをしても、それを自分の口から吹聴して回るようなことはしません。その点僕の行動原理は自分が目立ちたいという純粋なる?私利私欲なので今回もブログに書かせていただきます。
九日十日の一泊二日で岩手県陸前高田の仮設住宅に出張バーベキューに行ってきました。休日の大半をカヤック&キャンプとバーベキューで過ごすチームエルフの得意技を、不自由な思いをしている方々のお役に立てようという企画。自ら買って出て同行してくれたメンバーは、コウさん、ヒロキ&マッシュ夫妻、ミキティ、相棒OWL。怪我と風邪で直前に断念したスギちゃん、ミキ妹も心は一緒です。
午前三時にニッコーを出発。肉や生ビール、その他道具類満載の二台に分乗です。500㌔の道のりもわいわい騒ぎながら走ればあっという間・・でもないけど。秋晴れののどかな東北の地を馬鹿話に花を咲かせつつも、最後の峠を越して被災地が近づくにつれ動悸が高まります。いったいどんな光景が待ってるんだろう?事前に場所確認の電話した際の「駅はもうありません」の一言が重く感じられます。
気仙川を渡ったとたんに景色が一変しました。何一つ無い中あるのはただ廃車の山・・
ほどなく真新しいプレハブのトウゴウ薬局がありました。ボランティア団体LOTSを率いる富山さんの拠点です。
今回窓口になってくれた名古屋さんに電話するとすぐ上の高台に昨日から準備して待ってるとのこと。車回してみると皆さんお待ちかね。自治会長松坂さん、ボランティアの方にご挨拶して早速準備に取りかかります。OWLの火起こしはもはやプロの領域。ベビトラのご好意で貸してもらったBBQ台のでかいこと!頼れる女性陣のてきぱきした仕事ぶり、マスターと呼ぶにぴったりのエプロン姿のコウさん。なにやらせても絵になるヒロキ。生ビールは無論僕の担当ですが、今回に限り味見は遠慮しました。手際良過ぎてかなり早めの開始です。
初めのうちこそなんとなく硬かった雰囲気も徐々に和らぎ、ひとつだけ残ったというラジカセで陸前高田音頭?がかかるとノリノリ役のおねいさん先頭に踊りの輪が。一曲しかないのでリプレイも同じ曲。おねいさん一人で泥鰌掬いの振り付けしているのを見て悪乗りした僕は一緒に踊りだしまして、これが大ウケ。はい、シャシャンのシャンッ!三順目にはミキティ、マッシュ、コウさんも輪に入りシャシャンのシャン!はぁ~陸前高田は良いところ~!
その間にも新宿で会社経営しながら地主として土地の提供や役所との折衝などに尽力している大坂さんから聞くに堪えないような当日の様子を聞いたり、各地から来てずっと活動している薬剤師やマッサージ師の若いボラの方々の話を聞いたり。高台のこの場所から見える一帯全部が海になり、その斜面だけでも17人の方が亡くなっていたそうです。避難所の体育館では海に向いた扉が破れ、二百名近くいた方が立ち泳ぎのうち引き波にさらわれ天井の梁に掴まって生き残ったのは三名だけだったそうです。九十人近い仮設の住人の方全てが肉親を亡くされてるとの事・・
薬局に焼いた肉出前に行ったらお客さんで一杯。そっか~、医療機関が無いと薬局が頼りなんだなぁ・・すげ~発想!富山さん、只者じゃない!
和気あいあいのうちにやがて時間が来てみんなでお方付け。
残った肉は皆さんで分けてもらったらこれがまた大盛り上がり!また必ず来ると約束してみんなで記念写真。ありがとうございました!
薬局にもご挨拶に行き、地域の肝いりをしていてみんなからママと慕われる方と球根の植え付けをしました。来る人全てに植えてもらい、名札を立て、忘れず芽を出す頃また来てくださいとお願いしてるそうです。ご自身津波に飲まれながら四人のお年寄りを助け上げ、海水でボロボロになった顔がようやく元に戻ってきたとか。寒気で衣替えしなきゃと思ってふと気づけば、全部無くしたんだと思った時の切なさを涙ながらに聞いたときは僕ら全員泣きました。
でも言われたんですよ。震災以来今日みたいにみんなで笑って楽しかったことは初めてだって・・こんな僕らでもささやかながらお役に立てたと思ったらまた泣けてねぇ・・肉の力は偉大だ!
その後海岸線に行って見た物については多く語りますまい。TVに映ってる現場を実際に踏んだだけのこと。感じたのは、とてつもなく大きくかけがえの無いものが失われたという事です、何もかも。
これから先年月の経過とともに支援の話は「いつまで言ってんの?」と揶揄されるようになるであろう事は想像に難くありません。が、決して忘れてはならないと肌身で感じました。
たかが一回行っただけできいたふうな口聞いてすいません。ほんとすいません。
宿泊地の玉の湯温泉に着き、持ち込み料払って残りの生ビール飲ませてもらおうと思ったら何の問題も無く「好きにやってください」のお言葉!風呂で会う人全部ボラの人・・なるほど分かってるんだね。しかしサーバー持ち込んで部屋での生ビールなんざ聞いたことも無い!
やわらかい話堅い話、エロフトークで7㍑きれいに空きました。
帰りは八時に出て三時半にはニッコー着。渋滞も無く代わりばんこの運転も快適でした。
心の底から言いますが本当に行ってよかったです!収支も交通費入れてもほぼトントン、みなさんのおかげです。
土地提供していただいた大坂社長、ママ。調整してくれた富山さん、名古屋さん若きボラの諸君。事前のキャンプに参加して資金提供していただいた皆さん、食いもせずに送っていただいたはにゃ、いば&つ・あ、マッキー翼、ざっこさん。みっち、あしゃのん。スペシャルサンクス和牛肩ロース一本と三元豚ロース四本無償提供していただいた牛若の社長、生ビール原価で提供していただいた新宿パンドラさん、傘寿の祝いの余剰金いただいた親父、小遣いくれたお袋(子供かっ!)行けなかったけど心はひとつのスギちゃん、ミキ妹、声援くれたみなさん、一緒に行ってくれたコウ、ヒロキ&マッシュ、ミキティ、OWL。そして何より仮設住宅で苦労されてる皆さん。腹の底から言おう、おめ~ら全員最高だぜっ!
今日のギセンに代わりまして短歌を趣味にしている現地の方吉田恵美さんが即興で作ってくれた作品で〆たいと思います。
東京と 岩手を結ぶバーベキュー 青(秋)空の下 笑い声響く
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