毎度お古いところでさだまさしさんの往年の名曲「精霊流し」も当然夏の歌であります。
去年のあなたの思い出が テープレコーダーから流れてきます
あなたのためにお友達も 集まってくれました
二人でこさえたおそろいの 浴衣も今夜は一人で着ます
線香花火が見えますか? 空の上から
これね
ポイントは「こさえる」というところ。
もともとは「拵える」が俗に変化した言葉だそうですがその響きのなんともいえぬつましさといいましょうか、言っちゃなんだけどそこはかとなくショボい感じが若くして死別した二人のかつての暮らしぶりを一語で見事に表しております。
これが「作った」ですと行間に何の余韻も無く、「あつらえた」ですとセレブ感入っちゃいますし、この曲の世界観を決定づける「こさえた」こそ天才さだの真骨頂といえましょう。
一転冬の歌「かあさんの歌」にも同様の一節が。
かあさんが夜なべをして 手袋編んでくれた
木枯らし吹いちゃ 冷たかろうて せっせと編んだだよ
故郷の便りが届く 囲炉裏の匂いがした
お分かりの事と思いますが「編んだだよ」であります。
なぜいきなり東北弁? ( ;∀;)
とは言いながらこの一節だけで集団就職、就職列車、金の卵といったああ上野駅な感じが存分に感じられるんでありますよ。
これまた言っちゃなんだけどそこはかとなくショボい感じが作品の世界感を決定づけております。
そうは言うてもあたくし方言萌でして、決して馬鹿にしてるわけじゃございません、念のため。
ああ、日本語っていいなあ。
え?そういう話だったの? ( *´艸`)
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