昭和二十年代経済事犯で特ダネを抜き続け「事件の読売」の名を世に高らしめた花形新聞記者立松和博の栄光と挫折その悲劇的な最期までを、当時職場の後輩であり私生活でも特に親密だった筆者の筆が追ったノンフィクションです。
戦後の一時期報道の自由の名のもとに国家権力を告発し続けた野武士集団、読売新聞社会部を舞台に検察特捜部が暴こうとして最後は膝を屈せざるを得なかった政治家との葛藤の中で、恵まれた出自を背景とした強烈な個性と人間的魅力を武器に深くニュースソースに食い込んだ立松は、日々特ダネを報じて一躍時代の寵児となりました。
しかし次第に安定しそれと共に保守に流れる時代は良くも悪しくも混乱した世に咲いた自由の謳歌を長くは許さず、折から病気療養で休職中だった立松からかつての輝きを奪ってゆきます。
そして復職した彼に戦前から続く検察内部の恐るべき内部抗争が牙をむき、立松をスケープゴートにすることで自陣の優位を決定づけようとの目論見が名誉棄損としてはおよそあり得ない逮捕劇となります。
しかしその意に反し言論界はこぞって不当逮捕の論陣を張り検察の非を鳴らし、一時立松は英雄に祭り上げられますが、事態の鎮静化と共に複雑な裏事情で誤報を認め矛を収めた読売にはしごを外された格好になり、酒色派手やかな生活ぶりの虚の影でただ一つ実として己を賭した紙面から見放された立松は、憤懣と無聊を薬で紛らすうち緩慢な自殺ともいうべき荒れた生活の果てわずか四十年の生涯を閉じました。
この作品、立松個人の評伝としては面白かったんですがいかんせん頭悪いもんで沢山出てくる人名とか検察内部の人間関係が把握できず、更に疑獄事件とか経済事犯は興味無いもんでそのあたりは全然面白くありませんでした。
本田さんは立松さんと深く関わっていて、いつか作品として世に出すことで不遇のうちに最期を遂げた仇を討とうと思っていたそうです。反骨こそジャーナリズムなりと奔馬を良く御した、かつての新聞社会部へのレクイエムでもあったような気がします。
新聞記者ってスターだった時代があったんですね。
でですね。カッコ良かった頃の立松さんに憧れちゃったあたくし独自のルートから特ダネを手にしまして、朝から一発抜こうと思います。
こないだ辞めたあの大臣の秘められた過去について当時の写真をゲット、才谷屋渾身のスクープです!
ずっと下ね
↓
ど~もすいません (^_^;)
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