丸っこい人の多い相撲界では長身マッチョな体型が子供の目からもカッコよく、同時代のライバル北の湖が憎ったらしいほどの完全無欠型な横綱相撲だったのに比べ、黄金の左からの豪快な投げで強い時は圧倒的なのに思わぬところでコロッと負けたりするのもまた魅力でありました。
親方になって後借金問題に始まる数々のスキャンダルが発覚し、横綱たる者は人間としても完璧であれという当時の常識をひっくり返して結局角界を追われてしまいました。
今じゃ相撲協会自体が闇で世間を騒がせておりますがまだまだ建前だけが通った時代でしたからな、びっくりしましたね~!
おまけにその後既にショー的要素の興行として認知されていたプロレスで再デビューってんですから、かつて国技で輝く頂点を極めた人の都落ちな感じがなんとも哀愁を誘いまして、案の定ショーマンとしての才能は無く失笑の内に尻すぼみに忘れ去られた寂しい人だったと思っておりました。(晩年のバラエティー番組出演知らなかったんで)
しかし今となって分かります、あたくしもアホな年季を経た男として。
立派な業績残した人が実像もまた立派だったというのと同じくらい、人間としてはダメだったというのもまた人生であると。
「裸一貫から始まったんだから、また裸に戻るだけ」どうすか、何ともすがすがしいではありませんか!
たぐいまれな資質で輝いた栄光とと破天荒な暮らしの果ての凋落と、昭和を駆け抜けた一人の天才に合掌です。
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