ビジホのなんちゃって温泉で朝湯を浴び、バイキングの朝飯食いながら窓外に目をやりますと明けて間もない空は掃いたような青色。 前途有望じゃ!
駅まではほんの50歩ほどですがリゾートしらかみは青森発8時5分と早いためそそくさ出かけまして先ずはお酒の買い出し。
言うてもまだ開いてるのはコンビニくらい。それでも地酒のミニボトルを数本、ビール、ハイボールと両手に抱え、なんつっても五時間も乗ってるのでペース配分誤るとへべれけで終着駅ってなことになりかねません、硬軟取り混ぜてのラインナップ。
構内に入りホームに向かうといるいる! 明るいグリーンの先頭車両が目に鮮やかなリゾートしらかみ橅号であります。お前に会いたくて遠路はるばる来たんだぜ、ナデナデ。
出発までのわずかな時間ホームの端まで歩いてみれば折しも朝日がうず高く積もった雪を照らし、かつて青函連絡船へと延びていたレールの先に津軽海峡が透かし見えます。
ここでこの旅最初のひとり万葉集です
青森の 雪のホームに 朝日射す 柵の向こうは 津軽海峡
思いの外空いている車内で席についてしばし定刻通りリゾートしらかみは青森駅を発車、ベルの音とビール開ける音が重なって憧れの飲み鉄旅始まり始まり~!
新青森から弘前、川部まではバック運転となりそこで進行方向を変えると列車は一面に広がる雪の中を時折響くディーゼルエンジンの音と共に走ってゆきます。
家も木も 白き平野に 埋もれて 空のみ広き 津軽鉄道
五所川原で違う言葉の方達がほとんど降りますと岩木山の他視線を遮るものが何ひとつない白い平野に線路はただ真っ直ぐに伸びて、折しも車内イベントで弾く津軽三味線の音がかつて風雪の中角付しながら旅から旅を歩いた盲目の芸人達の苦難を偲ばせるようで時に切々と時に啾々と響き、さほど遠くない昔飢饉や疫病に苦しんだこの地の雪の下に眠る想いが立ち上るかの様であります。
それはあたかも雪が持つ冷たさと、同時に感じる不思議な温かさが根付いた津軽という土地を現しているかのようでございました。
こんな苦しい世は早く去れの思いが津軽言葉「よされ」となるほどに。
悪しき世は 去れとてよされ 哭き三味線 隧道も無し 白き平野に
陸奥森田を過ぎると列車はいよいよ海沿いを走り、あたくしも日本酒へとポイント切り替え。 これよこれ!この景色が見たかったんだ~!
前半は穏やかに、千畳敷を過ぎて白神山地の山裾を縫うあたりから波高くなり、残雪越しに見る日本海の群青が目に染みたことでございました。
地の酒に 陶然と見る 日本海 寄せ来る波と 君の横顔
荒涼と 言う他は無き 海岸線 苅田に残る 雪を隔てて
文章に時間使い過ぎてイラストは無し 復路編に続く
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