隣接する城北中央公園にサイクリングロードが竣工した節地元の小学生だったあたくしは記念式典にブラスバンドでパレードしたことがありまして、とはいっても手にしたホルンはろくに吹けないのでフリだけして歩いておりましたけど。
昨日久しぶりにその中を歩きましたらそこらじゅうの木の上から蝉の声が降ってきまして、ついぞ忘れていたけどこれが蝉しぐれだなあなんて。
数ある藤沢周平作品の中で「蝉しぐれ」を第一に挙げる方が多いと聞きます。
藤沢作品お馴染みの海坂藩、父の切腹という不幸に置かれた少年牧文四郎は剣にのめり込むことによって逆境をはねのけようと懸命に生き、友との友情、ライバルとの対決、隣家の娘おふくとの淡い恋など絡めながら成長してゆきます。
やがて郡奉行配下として郷回りの仕事に就くうち父の濡れ衣の真相が次第に明らかになり、お家騒動に巻き込まれる中期せずして藩主側室となり世継ぎを生んでいたおふくの護衛役を命ぜられ、師から授けられた秘剣を振るって窮地を脱し敵わぬ恋心と共に過去をも断ち切るという。
ドラマ化も映画化もされ見ましたけど原作から立ち上る香りというか、逆に活字を読んでしか聞こえてこない蝉しぐれを感じるんであります。
久しぶりに読み返してみようかしらん?
なんとなく文学散歩な昨日でございました。
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