今夜と明日はフリーだぜ!とばかり何して過ごそうか考えるのは実に楽しい時間であります。
十年経ったお友達とは二週に一回くらいがちょうど心地よいペースだしひとり時間も良いもんで。
以前でしたら午後から川行ってキャンプして下ってとかやったもんだけどくたびれちゃってね、最近。
となりますと現在唯一の楽しみと言える飲み食いになりますんでお店選びという事に。
日曜は雨も上がる予報なので先週お花見に出かけた王子で一発ハマりとなった梅の家さんでの昼飲みを決定事項とし、持ち駒の中から今夜はどこへ?
和食がかぶるだの同じ蕎麦屋だの中華な気分じゃないだのブツブツ考えた結果、わらび東口のたいこうさんに決めたんであります。
度々ご紹介するこのお店はこれまた昭和レトロ感満載な焼きトンのお店でありまして、一般的品ぞろえからマスター高齢化に伴いめんどくさくなったと見えカシラ一択となった串焼きをストップかけるまで出され続けるというわんこそばスタイル。
それに特製辛みそを付けるのは東松山風だけれどもあちらがコメカミなのに対しここではほんとのカシラなんでして、お肉屋が言うんだから間違いないいい仕事してるんでありますよ。
五時の開店に少し遅れてお店に入りますと既に先客ひとりあり。珍しい。
「今日遅くなっちゃったからちょっと待ってね」と、炭熾し始めたばかりのところへその後も一人客が続けて来まして「何でこういう時にみんな早いかねえ」ボヤキながら手慣れた調子で先にお酒を配り柿ピーも。
普段は千切りキャベツに辛みそ付けるんだけど時短ってやつでしょう。
愛妻ちいちゃん(マスターがそう呼んでるばあちゃん)が倒れて後本復してお店に出てても仕事はせず座ってるだけだったところが、最近では家で車いすになったそうでホラ吹きフィリピーナもバイトさぼってばかりという。
今風に言うワンオペでも年に似合わぬ体さばきでくわえたばこ、来た順に串を置いてゆき名物のレバ焼きハツ焼きを切っては出し、手作りの美味しいおしんこも切っては出し、自動注ぎの生ビール、サワーやホッピーの中身が来ればポンプアクションの焼酎に氷と、いつの間にか満席となった注文を見てる方が目の回るくらいに捌きまくっております。
「年寄りこき使うもんじゃないよ!」とか言いつつあたくしの順にかなり焦げたカシラが来ましたが「おまけしないよ!」なんてんで、様子見てりゃまあしょうがない。焦げても美味いし。
そのうちボチボチお勘定の客も出てほとんど自己申告で支払っては「マスター昔は全部頭に入ってたけどねえ」と言われて「しょうがないだろ、俺も80になっちゃったからよお」
70過ぎくらいかと思ってたけど80かあ~。動いてるから若く見えるのね。
そんなこんなで合間に話すのを聞けば、こないだ二人で三千円食べて領収証くれって若いのがいたから「紙がもったいないから書かないよ!そういう店に行ってくれ。大体それっぽっち会社で落ちるのかね?」とか、口開け三本ばかし食って一万出したから怒ったとか。
今時の風で行けば口コミでクレーム書いて曝しちゃうとかの案件かもしれませんが商売も人生も年季を積んだマスターはどこ吹く風。インスタとか絶対やってないし。
それにですよ
やたら威張ってるどっかのラーメン屋と違い嫌味が無いというか、頑固じじいではあるけれどもコンプラだのキンピラだの言っては叱る事も出来ず媚びるかのような昨今の大人に比べて小気味良さすらあるという。
駅前の再開発が始まったとはいえまだまだ古体な個人店が多く場末のレトロ感に満ちた東口飲み屋街にあって、御年八十のマスターが切り盛りするたいこうさん。
足しげく通っておそらくその先は思い出の中でしか味わえないカシラと辛みその味を刻み付けておこうと改めて思った夜でございました。
日曜 梅の家編へ続く
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