「初心忘るべからず」
慢心、惰性、慣れ合いといった事を戒める古い言葉でございます。
以前聞いた話で都市伝説的かもしれませんがTDLのダンサーのオーディションにおいて最も重要視されるのはテクニックではなく、何度踊っても最初のステージと同じ新鮮さを持っていることだとか。
もうずいぶん長い間弊社では新人(年に関係なく)をお迎えすることが無くなっているためその指導もしておりません。
白衣に前掛け締めて最初に何を教えるかというとこれがゴミ片付けなんであります。
ゴミ言うてもお肉屋ですからね、血だのドリップだのでビタビタのビニールとかを作業中丸めて放り込んでるどでかいズンドウの中から腰をかがめて拾っては、これまたデカい90リットルのごみ袋に詰めていくという。
以前は一袋いくらで引き取り業者が持って行くためなるべく多く入れており、それにはなるべく端っこからきつく詰めなければならずそこが一種のコツなわけでそのあたりを先ず教えておりました。
まあ思いっきり文字通りの汚れ仕事で肘のあたりまで変な汁で濡れて気持ち悪く、夏場なんざ臭うしね。
それでも物が順に回ってた時代は何年かして新人が入ると卒業出来たんですが、ここ十年ほどは逆に減っていくばかりで今や現場は時間で上がるパートさん除けばあたくしも含め三人だけになっちまいまして。
みっち部長とじゅんじゅんは細かい作業が多く時間かかるため早めに手の空くあたくしから掃除の準備にかかりますと、先ずは寸胴にお湯をためるため先ほどのゴミ詰めをやるのも自然あたくしが多くなります。
別に社長だからとかバッチいからとか全然思わないけどさあ、冬場の寒い夜なんぞにクソ重たいごみ袋下げて外に捨てに行く時なんざ結局丁稚のまま終わっていく人生なんだなあとか思いますわ。
初心忘るべからずじゃね~よ!
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