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2015年11月21日土曜日

歴史を変えた食を知る

世間じゃ三連休だそうでスタートの今日は実に気持ちのいい晴天となり、晩秋の中行楽へと向かうには絶好のお日和、皆さんいかがお過ごしでしょう?あたくしは来週に迫った直売会、更にはその後に待ち受ける師走の疾風怒濤の大波に備え全部仕込みに充てる所存です。だもんで今日のお噂はほんの安直なところで。

食関係の端っこに連なるものとして時にその力を知ることがあります。
そもそも震災後の東北に関わりを持つ端緒となったのは肉のバーベキューであり、その後羊を通じて更に深くつながってゆくことになりました。
先日某公共放送のアーカイブ(でいいのか?)をBSで見ていたら東西冷戦を終結させるきっかけとなった米ソ首脳会談において、まさに食がこの歴史的事件の陰である大きな役割を果たしていたことに驚きました。

まだ50代で新たに強大な共産世界ソビエト連邦のリーダーとなった、当時の世界としては全くの無名に近かったゴルバチョフ書記長をスイスジュネーブでの首脳会談に迎えるに当たり、合衆国大統領ロナルド・レーガン陣営は強い警戒心と不信感を持っており、対するソビエト側もそれは同じでした。敵対する冷戦関係の中伸び続ける膨大な軍事費を縮小する意思をお互いに示しながらも、どこまで本気で軍縮に向かう気があるのかと?
その強張った場の雰囲気を一変させたのが、米国側の招待で開かれた晩餐会でのあるメニューでした。海産物に恵まれたソ連の人間を、海の無いスイスでも日頃馴染んだ食材でもてなそうと遥々運ばれたのはロブスターだったのです。
食べてその心根に触れた彼らは態度を軟化させ次のモスクワ会談へと繋がりました。そこでは逆にソ連側の用意した七面鳥が米側の心証を改めさせ、スターウォーズ計画を巡って頓挫しかけた軍縮条約は締結、その後一気に冷戦終結、ベルリンの壁崩壊へと向かうことになったのです。
すっごいですね~食う事ってさ!

これほど大きな歴史的転換点でなくとも、その時々にやはり食が顔を出すことがあります。
獣食が禁忌とされてきた古のこの国においても、鳥や兎など影で食されてきた肉食がありましたが、明治維新と文明開化により公然と食されるようになりました。
ちなみに鳥の丸焼きが初めてテーブルに乗ったのは重大事案解決を寿ぐ明治新政府の晩餐会だったそうで、その事案こそ300年以上続いた武士の世を終わらせた廃藩置県と版籍奉還だったのです、嘘だけど。
それまで丸のままの姿で供されたことのない鶏肉を見た人々は、羽をむしられ一毛も残さぬその姿に「ああなるほど、廃藩置県だからパイパンチキンなんだなあ」と言い合ったということです。


歴史と食・・・深いです。どうぞ楽しい連休をおお~! (^_^;)












3 件のコメント:

  1. 震災の後福島の私の家と石巻で被災した同僚宅に冷凍のお肉を大量に送っていただいた時は嬉しかったです。送り主の名前欄に記載されていた名称はありえないほどドン引きされましたが( ̄◇ ̄;)

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  2. おお、元やん久しぶり!
    まだ覚えててくれたの?ありがとう(^o^) たまたま肉屋だったから食うことで子役に立ててこちらこそほ嬉しかったわん。あの時は誰もが自分の出来ることないか考えてたもんな。雪降ったらまた遊んで!

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