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2015年9月17日木曜日

またも寓話する

あるところに母と娘がおりました。
娘は合気道を習っておりそれなりの腕でしたが、受けの武道であるその性質上自分から喧嘩を仕掛けることは無く、町内では優等生タイプと見られていました。ところが母親が若いころ近所でヤンチャしていたため一部からは「血は争えないんじゃないの?」という目でも見られていたのです。

そんなある日の事、突然母親がフルコンタクトのシューティング系ファイトに転向するよう勧めてきました。始めのうちは娘の顔色を窺うように聞いてきたものの、日が経つにつれ段々強引になってきました。
不安になった娘がいろいろ聞いてみると、それは時間無制限の上にほとんどルール無しで、相手を完全にノックアウトするまで止めることができない過酷なものだと分かってきました。しかもリング上ではそれが子どもであろうと老人であろうと容赦無しという。
理由を聞いてみると母親は「近頃近所が物騒になってきたでしょ?鍛えておかなきゃ急に強盗が来たらどうするの?」と言います。しかし本当は別の訳があったのです。
自称町内会長というガタイのいいオヤジがいるのですがこいつがそのファイトを趣味にしており、しかも町内の平和を守るためと称しては他人の家庭の揉め事を理由に家人をリングに引っ張り出し、かえって話をややこしくしてしまうという困った男。

実はこの男と母親が祖父が生きていた頃からの長年の愛人関係であり、年のせいか近頃力が弱ってきた男が娘とタッグを組ませろと要求していたのです。しかも先日母親が男の家を訪れた時、娘に黙って約束してきてしまっていました。
そうと知った娘は頑として撥ねつけたいのですが母親は「これはね、あなたのためなの!今は分からないでしょうけどその時になればやっていて良かった!と絶対に思うんだから!」の一点張りです。そして今日が約束の日!
さあ、一体どうなってしまうんでしょうか?

もしかしたら今僕らは大きな歴史の転換点に立っているのかもしれません・・・・。
気の塞ぐこんな日はほっとする写真をごらんくださいね。って、ただ見せたいだけじゃん!





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