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2024年5月31日金曜日

殿さまの茶碗を考える

 まだ世の中がイケイケだった時代ある商社会の旅行に初めて参加したことがございまして、ほぼ社長連中(あたしゃまだ下積みだったけど)が集まっての会だけあって高級旅館に泊まるのが目玉でありました。

その時は伊豆山の名高い老舗旅館で、宿に着いて早速部屋の冷蔵庫からビール出して飲んだんですがグラスがね、無銘でありながら実に薄くて軽くて口当たりがいい!

ああ高級旅館ってのはこういうさりげないところにも金掛けるもんなんだなあと感心することしきりでありました。


小学校の教科書だったかに「殿さまの茶碗」というお話がありました。

陶磁器作りが盛んなある国で名人と言われる陶工の焼いた薄い茶碗を家来から勧められた殿さまは、食事の度毎に手が焼けるような熱さに苦しめられておりました。

ある時田舎を旅された折百姓家で出されたご飯の熱さを伝えない厚手の茶碗に安堵の想いを抱き、帰城の後あの陶工を呼んで諭されますとそれ以来名人も普通の茶碗を焼く職人になったという。

これね


家来が悪いですよね、実用品に観賞用っちゃダメ!

つ~か「目黒のサンマ」にもあるように大名の食事ってのはお毒見役が間に入るため冷めきったものだったそうで、いかに田舎大名とはいえ手が焼けるように熱いご飯なんざ出ませんって。


先ほどの伝で言いますとそう高級でなくともビアグラスに関しては薄ければ薄いほど口当たりがよく味も一段アップすると思います。

先日頂いたビアグラス割ってしまい伊勢丹まで行って代わりを探して買ってきました。

あたくし大きさにもこだわりがあって四口くらいで飲み干せるくらいがいいんであります。

今回買ったのは薄さの上にそこも兼ね備えたもので、やっぱ一味違うんでありますよ。

と、喜んでたらホームタップのビールサーバーが調子悪くなっちゃってせっかくのグラスが台無しだよ!

昨夜はひとりでキレて怒鳴っておりました。哀しいなあ "(-""-)"







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