Pages

2012年4月21日土曜日

丘で休日!

一日車検の今日は、朝車出して返ってくる夕方まで時間が空きました。
休日といってもほとんど仕事してて合間にカヤックしてるような日々なので、何もしない時間というのは実に珍しい事です。
こんな時は映画に限るという訳で調べたところ「捜査官X」が封切りの日。ラジオでおすぎが絶賛してたので、早速ネット予約しムービックスさいたまに向かいました。
肌寒い曇天のためか映画館はなかなかの人出。生ビール片手に席に。上映が始まるまでの時間ってのも好きなんです。 で、上映開始。

舞台は1914年の中国のある村。平凡な紙漉き職人ジンチーの、美しい妻とやんちゃな子供たちに囲まれた幸せそうなな朝から物語は始まる。質素だが豊かな村の暮らしが丹念に描かれてゆくなか、現れた二人の武芸者が両替商に強盗に入る。
居合わせたジンチーは無我夢中で大男にむしゃぶりつき、じたばた暴れるうち偶然のタイミングが重なり二人を倒してしまう。彼らが実はお尋ね者の凶悪犯だった事が知れるや一躍村の英雄に祭り上げられるのだが、検死に訪れた捜査官シュウはその状態や遺留品を丹念に調べるうちそれが決して偶然ではないことに気づいてゆく。
偶然を装うのは正面から立ち会うのに比して遥かに困難なことであり、達人で無ければ成し得ない技なのだ。更に自ら語る出自は偽りであった。
果たしてジンチーとは何者なのか・・?
前半の推理劇と後半の息詰まるアクション。胸がすくような快作です。

実に良く出来た作品ですが、細心のディティールが物語に厚みを加えています。
渦巻き線香に結ばれた糸が切れるオープニング、目覚ましなんですね。
自分の寝巻きの襟を握った妻の手をそっと外し代わりに布団を握らせるシーンは単なる愛情表現ではなく、後半明らかになる二人の心情を印象付けて美しい。
再三出てくる食事のシーンも細部に渡って丹念に描かれています。あの鍋はいつかやってみたい!
特産の紙のおかげで豊かな村ですがそれだけでなく、コミュニティとしてのありようが自体完結していて、綻びだらけの現代社会からはある意味理想像郷にも見えてしまいます。それだけにジンチーが過去を悔やむ姿が胸に迫るのです。
主演のドニー・イェンがいいです。実直な農夫が時に垣間見せる隠された凄み。過去の姿で感情を消した能面と、凄惨な現場で人間性が甦る瞳の揺らぎ。
金城武は温かな情ゆえに犯した過ちを繰り返すまいと、あえて法至上主義を採りながらも悩む捜査官を好演。それでいてどこかコミカルなのもいい。
ジンチーの妻役タン・ウェイは素朴な美しさ。
ひとつ困ったのは激しい流れの川や滝が随所に出てきて、その度ストーリーを離れて流れの筋を追っちゃうとこなんですよね~。あのラインだっ!とかね。

何だか日記じゃなく映画評になってしまいましたね。コンテンツの方に書くべきだったかしらん?
いい映画見て酒飲んで、こんな休日もいいもんです。

                     すぐ影響されてカンフー 馬鹿!

                          にほんブログ村 料理ブログ お肉料理へ
                          にほんブログ村

0 件のコメント:

コメントを投稿

LinkWithin

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...