当時放課後怖くて帰れない子供がいたほどに広まったのは、ひとつには情報源が限られておりネットが無い時代は人から人へとまさに「人口に膾炙する」のを地でいっていたからで、肥大加熱する噂を冷却する書き込みが入りずらかったのもありましょうか。
夕暮れ人気のない町角にマスクをした若い女の人が佇んでおります。
通りかかった子供を捕まえて「わたしきれい?」と聞きまして、子供がうなずくと「これでも?」とマスクを外した下から耳まで避けた恐ろしい顔が出現するという。
その後の展開は地方によっていろいろだったようで、いずれにせよ全国的に広まったことでございました。
これね
前提となっておりますマスクをした若い女の人というのがそれだけで怪しげで恐怖の序章になっており、逆に言うと普通の人は風邪でもないのにマスクなんぞしていないってことでもあるわけです。
何が言いたいのかお察しと思います。
怪談のジャンルにあるヒトコワとはお化けより人間の方が怖いというやつで、誰もかれもがいつまでもマスクしっぱなしってのは一種のヒトコワではなかろうかと。
マスクしなくなったあたくしには口裂け女よりも怖いんであります。
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