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2015年8月26日水曜日

一徹の一喝に鬱屈する

何がウケるか分からない世の中です。ま、あたくしの場合もっぱら若い女性にということですが。
ハゲメンなる言葉があるそうです。ハゲだけどイケメン。ブルース・ウィルスとか渡辺謙とか、薄くなっても誤魔化さない潔いヘアスタイルに大人の余裕を感じるらしいんであります。
あたしも若い頃将来もし禿げたら潔く剃ってしまい、無様に残すのだけはやめようと思っていました。いわゆるバーコードハゲってのはスタイルそのものより、何とかしてあるように見せたいといういじましい心根が見苦しいってんで。親父がハゲじゃなかったんでまさか自分が、とは思ってましたけどね。
ですから現実問題として直面した時、極端な坊主頭にするのには特別抵抗ありませんでした。長く続けてたし周りも見慣れて定着してましたがふとした心境の変化で還俗し、薄けりゃ薄いなりに飲み会のネタとしてミリオンヘアなんぞ盛っては楽しんだりしてまして。
それまでの百円床屋から近所の美容院に変わりますと、マスターの腕もあってかバーコード採用せずともそれなりに見えてんじゃないかな~、なんてね。枯れ木も山のにぎわいといったところでしょうか。

スポ恨マンガの金字塔「巨人の星」。主人公星飛雄馬の父一徹は巨人軍の三塁手として天才の名を欲しいままにするも、太平洋戦争に一兵卒として召集され、生還は果たしたものの負傷により肩を壊されてしまいました。一塁への送球スピードが絶望的に落ちた中、彼が考案したのが「魔送球」でした。ランナーに向かって大きく曲がりその足を止めてから一塁手のグラブに収まるという天才ならではのその球はしかし、同僚川上哲治からの「投手で言えばビーンボールだっ!」との一喝により一徹共々グランドを追われる運命をたどりました。
しかし後年息子飛雄馬の投げた大リーグボール2号は、魔送球の横の変化を縦に応用し、グランドの砂を巻き上げることで打者の目から一瞬消えてしまうというものでした。こうしてあたら才能に恵まれながらも戦火により「幻」の名三塁手に終わった、父の無念はその子によって消える魔球として蘇ったのです!まさに親子鷹でございますなあ、泣かせます。

前段と何の関係が?
先日その美容院で髪切ってもらった際一旦髪を前の方に寄せたんでして、あら実は前髪長かったのね?これを後ろに持ってきて・・・こ・・これは!そうかっ!横から持ってくるバーコードを縦に変化させたものだったのかああああ!やってる事はなんら変わらんのか~~!
「投手で言えばビーンボールだっ!」川上の一喝が胸に響き渡り、そしてそれは容易に消えなかったんであります。

巨人の星シリーズ終わり

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