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2019年7月17日水曜日

復興の光と影を見る

そういうわけで連休は三月以来今年二回目の東北を旅してまいりました。
もしや最近読者になってくださった方がおられました場合を考えこれまでの経緯をお話ししますので、知ってる方は飛ばしてくださいね。

あの震災の年の10月ご縁あって商売ものの肉を携えカヤック仲間の有志七名と共に陸前高田竹駒地区の仮設住宅を訪問、住民の皆さんと出張バーベキューをご一緒する機会をいただきまして。
以来すっかり仲良くなったみなさんと昨年仮設が閉鎖されるまで、毎年数回ずつ飲めや歌えの宴会を地区の中心となってボランティアの受け入れなどをしてこられた大坂ママのご厚意によりその敷地でご一緒に楽しんできたんであります。

更にそこで知り合ったボランティア団体さとうみプロジェクトさんが南三陸町に羊の牧場を開くというとんでもない大冒険のお手伝いと、津波で海から離れてしまった地元の子ども達に再び海で遊んでもらおうというカヤックイベントのお手伝いも毎年仲間と共に行ってまいりましたような次第で。

今回の旅はあたくしが勝手に立てた応援十年計画の一環として、そんな高田と南三陸を回ったんであります。

大坂ママのご自宅をお暇して海沿いの国道45号線を目指すいつものルートを走ったんですがどうも感じが変わっております?
ああそうか、これまで導線だった嵩上げ地区を見上げる低い道から埋め立てた上を通る道へと変わっていたんであります。
そしてそこは先行して開かれた複合商業施設アバッセ高田を中心に区割りされた造成地となっており、まだ建物こそ建っていないものの新しい街への確かな胎動が感じられました。





・・・何でだか分かんないけどポロポロ泣けてきましてね~ (;_;)

これまで八年の長きにわたり何度お訪ねしてもず~っとず~っと盛り土しか見られないまるで荒れ地のようだった場所が、ようやく生まれ変わろうとしている姿が胸に迫ってきたと申しましょうか。

あたくしなんぞ縁もゆかりもない通りすがりみたいな人間で、勝手に感動してること自体厚かましいようなもんですが出てくる涙は止めようもありませんで。
なんかごめんなさい (>_<)

さて、その晩泊った気仙沼でのお話。

この町も二度目の高田訪問以来来る度訪れており、打ち上げられたあの第18共徳丸を見た時の衝撃は今も忘れられないところであります。

高田に比べるとかなり早く復興が進んだ感がありながら未だ毎回道が変わっているという。
それでも町の中心部には復興屋台村から越してきたお店も入るおしゃれな建物も出来、お隣には地元の名店あさひ鮨さんがあります。実に美味くって安いんであります。

宿に素泊まりしてこちらで夕飯をいただくパターンがここ数回のお気に入りで、今回泊まった一景閣さんから夕焼けに赤く染まる港町をぶらぶら歩き。



それがですよ、人がいない!
港から町に入り先ほど書いたおしゃれに着いてもほぼいない ( ;∀;)


あさひ鮨さんに入ったらカウンターが埋まっててホッとしました。ま、人気店ですから。

お寿司をいただきながらご亭主とお話ししましたら、これでも三連休なのでいつもよりは賑わったとのこと。
ただ飲食店はまだいい方で物販やタクシーなどはかなり厳しく、先日商工会でタクシー会社の社長さんが10年もたないのではないかと慨嘆しておられたそうです。
なんといっても住人が戻って来ず今年の気仙沼小学校の新入生は35人であったと、50人×8クラス時代を知るご亭主が嘆いておられました。


 
昼間高田の復活に感激したあたくしですが、町が再生しても住む人がいないのでは何のための復興だか分かりません。
こればっかりは観光客呼び込むとかでは解決しない問題で、UターンやIターンする人への優遇策など、頭悪いから浮かびませんがかなりスケールの大きな対策を打たねば東北は甦りません。

参院選真っ最中の今、そんな話してる候補者いるのかなあ?
けどね、ちっぽけなあたくしに出来ることは細々でも通い続けることしかないっすからね、あたしゃ行きますよ、ええ行きますとも!

今日のひとり万葉集です

 嵩上げの 大地に萌える 芽よ育て 残りし松に 負けぬ大樹に


 

 
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