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2024年5月8日水曜日
知と痴に浪費する
2024年5月7日火曜日
行き当たりべったりで旅ゆく
春に三日の晴れ間無し 肉屋に三日の休みなし!
ってなこと言っておりますが間の土曜日配達だけはあるものの会社としてはゴールデンウイーク後半は四連休でした。
あたくしは初日と四日目は仕事と決めておりまして、真ん中二日はどうしようかと。
急にどっか行こうということになり汽車の切符と泊まり先だけは確保してもらい、ほとんど行き当たりべったりの旅に出たんであります。
このところ個人的に乗車率の高い新宿発特急特急あずさで小淵沢に着き、無料送迎バスで六分ほどのH野リゾート八ヶ岳まで。
メインの通りにチューリップの花びらを敷き詰めきれいに飾っておりましたがもとよりあたくしこの手の人工的リゾートには何の関心もない、つ~かどっちかというと嫌い。
お付き合いで覗いた後はさてどうしようか?
さっき着いた駅の別なホームから在来の小海線が出てたからあれに乗って予てからの憧れ呑み鉄ごっこやっちゃおうってんで送迎バスの送の方で駅まで戻りまして。
八ヶ岳の高原地帯を小諸まで走るこの汽車は国鉄最高地点野辺山を通り、ゼミ旅行や家族旅行で何度か訪れたことのある懐かしの地でもありましてその駅まで30分ほどの区間なら初心者にもちょうどよかろうと。
これまたいい感じに古いホームの駅弁屋さんにはお目当てのビールが置いてなかったので、発車までの10分間にいったん改札出してもらい走って買ってまいりました。
ディーゼルエンジンが響き出発となりますと青空の下右に八ヶ岳左は雪を残した南アルプスが遠望され、心地よい揺れと共に高度を上げる客車の席でビールを飲めば気分はすっかり飲み鉄野郎。
これいいわ~ ( *´艸`)
野辺山で立ち食いそばとソフトクリームなどいただきまして思いの他乗客の多い下り線でそれでも座って小淵沢に戻り、三度の送迎バスに便乗しリゾート近い宿に行きますとこれがペンションでありました。高原つ~たらやっぱペンションか。
ハンググライダー部だった学生時代毎月の合宿は館山のペンションでありましてひと夏バイトしたこともありました。作りも同じようでまたぞろ懐旧の情という。
翌日は初日以上の好天で、近くにあるおしゃれなお蕎麦屋のランチタイムまでお散歩すれば左右二つの山塊に加え富士山も見えまして。
高原はまだ初夏に至る前の春の花盛りを残す風情で、涼風に乗って野鳥のさえずりも様々に聞こえます。
もうねえ、リフレッシュっすよリフレッシュ。
ランチコースでほろ酔いのまま歩いて身曽岐神社。
池に浮かんだ神楽殿は以前ゆずのライブがあったとか。檜皮葺の荘厳な建築でございました。
タクシー呼んで小淵沢駅に戻ったのが帰りの汽車の30分前で、お土産だのお酒だの買うのにちょうどよい時間。
三時五分のあずさでまたも飲み飲み帰ってまいりました。
全くのノープランで行ったけど結果的には実に充実した良い旅でございました。
行き当たりべったりもいいもんすね。
え?ばったりの間違いだ?
いいのいいの、二日間べったりだったからね。
聞いてね~よ! ( *´艸`)
2024年5月3日金曜日
五十年目の一葉に鼎立する
先日弊社ホームページのトップ写真を撮り直しました。
八年前の開設以来一度替えただけで既にいない社員とか写ってるし人数少ないしで、ならば直売会で臨時スタッフとか農家さんとかいらっしゃる時大勢で賑わそうってんでね。
ちょうどその日にN部君が買いに来てくれたんでこいつも入れちまおう、一昨年ピンチヒッターとして配達助けてもらってるから当然関係者だしと。
出来上がりを見ますと和気あいあいとして大変良い感じで、あたくしみっち部長N部君と三人並んだところは感慨ひとしお深いものがあります。
我々が会ったのは中学一年生、N部君とは同じクラス(三年間同じ)みっち部長とは剣道部同期入部。
それぞれ三年になるまでさほど親しいというわけではなく、みっちとは20人以上いた同期部員が四人にまで減っていく中同期二人と下級生で占められたレギュラー五人枠から外れてある意味消去法的に仲良くなったようなことで。
三年生になりみっちも同クラスとなったところで、どうしてそういう事になったかは記憶にありませんがN部君を笑かしてやろうというタッグを組んだんであります。
ちょい悪クールに構えて滅多に笑わない奴の前で休み時間にコントめいたことを繰り返し、そのあまりのしつこさに根負けして破顔させてから三人でつるむようになったという。
一見二人とひとりに割れそうな三人という微妙な関係性がトリオとして各方面に多くみられるのは、物体が二本足では立てず三本足の鼎が引き合いに出されるような、もしくは恒星・惑星・衛星のような実はそれぞれがバランスを保つ作用を持つからともいえるでしょうか。
そんなお互いの引力を少しずつ変化させながらその後の時代を付かず離れず過ごし、思いがけずみっちと仕事するようになると牧歌的な意味での友情とはまた違う仲間となり、社長・本部長と序列がついても根底での友人関係は変わらず、一方のN部君とはアウトドアの相棒としてより深くなった分逆に主張がぶつかってしまうこともあったものの年齢とともにもう一皮むけた感もあり。
そして気づけば初めて出会った時からちょうど50年目の今年、期せずして一葉の写真に三人並んで写るとは当たり前の話ですがあの頃想像もつかなかった人生の不思議と言えましょう。
ま、ご縁ですわな。
この先の五十年はもうないけど今後ともよろしくね~ ( *´艸`)
2024年5月1日水曜日
未練な悲恋を考える
妄想歌謡曲のコーナーです。
かなり前に書いた記憶がありますが仕切り直しで、もとまろ「サルビアの花」
いつもいつも思ってたサルビアの花を あなたの部屋の窓に投げ入れたくて
そして君のベッドにサルビアの赤い花しきつめて
僕は君を死ぬまで抱きしめていようと
いかがでしょうか、ここまでで既に不法侵入、拉致・監禁致死を重ねております。
なのになのにどうして他の人のところへ 僕の愛の方が素敵なのに
泣きながら君の後を追いかけて花吹雪舞う道を
教会の鐘の音はなんて嘘っぱちなのさ
にもかかわらず僕の愛の方が素敵とは ( ;∀;)
だいたいにおいて思春期に陥りやすいプラトニックな過ちとは相手を大切にすると言いながら自分と同じように呼吸している人間としては捉えず神棚に上げて拝み奉る的な思い入れと言いますか、80年代までのアイドルに対して排泄行為すら想像できない親衛隊に通ずるDT男子特有の偏愛自家中毒でありましょう。
熱愛発覚とか聞くと「そんな女だったのか!」とか怒るのよね。
で、追っかけちゃうわけね、泣きながら "(-""-)"
ここで更に悪い方向に向かう事を予想させるのが鐘の音が嘘っぱちと決めつけているところでありまして、本当の君の心は僕を求めているのに自分の気持ちを偽ってると言いたげな。
扉を開けて出てきた君は偽りの花嫁 頬をこわばらせ僕をちらっと見た
ほら出た、偽り!
ところがここにきて驚愕の事実に突き当たるんでります。
この男にすれば彼女の態度は僕の素敵な愛に背を向けた後ろめたさからくるものと思っているのですが、実は二人に面識はなく、というか人間関係として成り立っていたわけではなく常々付きまとっている男を遠目に彼女が目撃しては怯えていたという。
単なるストーカーっすよ、こいつ!
んで更にこけつまろびつ走って追いかけるんですが、追いついた先での凶行を案じさせるところで歌は終わっております。
同じようなフラれ男でも大瀧詠一「愛しのカレン」はダンパで他の男と踊る恋した彼女を壁にもたれて見ているんですが
おおカレン 淋しい方思いだけが 今も淋しいこの胸を責めるよ
と、少なくとも片思いという認識はあって
かたちの無い優しさそれよりも見せかけの魅力を選んだ
おおカレン 誰より君を愛していた心を知りながら捨てる
おおカレン フラれた僕より哀しい そうさ哀しい女だね君は
と、ちょっと先ほどの男と似た危うさを漂わせながらも最終的には女に責任転嫁することによってかろうじて己のアイデンティの崩壊を防いだという。
そりゃてめえで優しいなんて野郎はろくなもんじゃないし見た目がかっこよきゃその方がいいっすよね。
カレンは悪くない。
悪いのはサルビアだ!! 誰だよそいつ?
2024年4月30日火曜日
自分が阿部寛に似ているのではないかと思う
阿部寛さんがデビューしたのはあたくしが新社会人として横浜営業所に赴任、営業車を駆って走り回っていた頃で、毎日通る長者町交差点の信号待ちの時見上げるデカい看板にメンズノンノ創刊としてサングラスをずらした氏の写真がこれまたデカく張り出されておりました。
男が見ても惚れ惚れするような二枚目でずいぶんカッコいい奴が出て来たなあと我が身に引き比べるなんぞ思いもよらないレベチを感じたものでございました。
その後つかこうへい氏に師事し「熱海殺人事件」で役者として一本立ちしたと何かで読んだんだかインタビュー聞いたんだか。何でそんなこと覚えてんでしょうか?
先日毎度ながらおススメ動画としてあべちゃん主演のドラマ「結婚できない男」が上がってまして、まだかみさんに付き合ってドラマ見ていた頃の一本でコメディタッチが面白かった覚えが。
で、見てみたらこれが面白い!
優秀な建築家である上あのルックスであるにもかかわらず極めて偏屈な性格のため結婚はおろか交際もできないという男が夏川結衣さん演じる女医の下に担ぎ込まれたことから、周りの人間も巻き込んだややこしい関係が始まるという。
会えばあべちゃんの毒舌で決まって喧嘩になるものの、ものすごく自己表現が下手で思ったことと反対の態度を取ってしまう厄介な性格の彼に徐々に惹かれていき、あべちゃんはあべちゃんであけすけに話しても怒りながらどこか可愛げのある彼女に自分でも気づかぬうちに離れ難い想いを抱いていくんであります。
見どころの一つとしてあべちゃんの一人暮らしぶりがあり、掃除から料理、身の回りの品々の置き場所まで全て完璧を期さねば耐えられない性分で、その時代としてはほぼ無いひとり焼き肉やひとり手巻き寿司などの変人?ぶり。
でですよ
何が似てるのかと言って無論見た目の話ではなく、例えば塩にこだわった味付けで焼いたステーキをにやにやしながらひとり頬張ったり、遅くにスーパーの焼き鳥買って帰り時間無いくせに温めるのにレンジでなく焼肉コンロ出してしまったりする妙なこだわりとかね。
ただですよ
18年ほど前のドラマとはいえ「結婚できない」の意味が今とはずいぶん違い、まだ出来る方が一般的だったからこそ「できない」がやや特殊であり笑えたんだろうと。
今の「できない」は安定した職や家庭生活営むに足る収入にすら事欠く故のそれであって、失われた30年の帰結としての病理であろうと。
あとあれね
恋愛したいとか結婚したいとかみんな普通に口に出して言ってて、おひとり様だのコスパだの上っ面の言葉でごまかしてる現在よりよっぽど健全であったと思いますわ。
でも2006年か~。もっと前の感じするけどなあ?