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2025年5月30日金曜日

煙を待つ

先般来ニュースになっておりましたが コンクラーベと聞くと、日本人ならおそらく十人中十人が「根競べ」と思い併せるのではないでしょうか。

大勢の枢機卿が缶詰めになりその三分の二の得票で新たな教皇が決まるまで何度でも繰り返される選挙ってんで、過去には最高三年を要したという、まさしく根競べよね。

決まれば白、でなきゃ黒と煙の色で結果を知らせるってのも黒澤映画「天国と地獄」みたいで面白い。


お世話になっている銀座の某老舗レストランのファミレス部門がありまして、常時お取引いただいているのは六店舗のうちの二店であります。

横浜店の料理長にあたくしのオリジナル・ポークチャップトマホークを気に入っていただいており、また面白いもの無いかと相談いただいた折ちょうど売り込もうと思っていた商品二点があったので時間作って横浜まで行ったのが四月半ばでありました。

その席でも大変興味持っていただけて六店舗の料理長が集まる会議で提案してみようということに。

二品を六店ですからね~、こりゃデカいっすよ。

てなわけでその結果やいかにと待つあたくし、まるでコンクラーベの煙を待って煙突見上げてるようなもんですよ、もうドッキドキ!

白かな~黒かな~??

で、昨日

上がった上がった! ん? 灰色?


先ず横浜店から初めて売れ行き見ながら全店展開しようとのこと。

一発当選とはいきませんでしたがとりあえずゲットじゃ!


まあね~、自分で言うのもなんだけど寝る間も削って現場仕事やって、間縫っては無理くり時間作って営業もやっての結果ですからね~、嬉しくてちょっと泣いてしまいました。

最近いい風吹いてんですよ~、何かね~。

自分の身体とやる気との根競べだけどね。






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2025年5月29日木曜日

しみじみとしじみを思う

学生時代ハンググライダー部におりまして主に千葉をメインゲレンデ?にしており、時々箱根、山形、山梨、新島などにも飛びに行ったもんであります。

崖沿いに噴き上げる風に乗ることをリッジソアリングといいまして風が続く限り一時間でも二時間でも飛び続けることができ初心者?向き、あたしらは千葉の富津にある東京湾観音の頭の上あたりを罰当たりに も飛んでおりました。

しかしですよ


ありゃ向かい風に自分の足で走って行って離陸するものですから文字通り風任せ、背中から吹く日には飛べないんであります。

そんな日はどうするかというと海で遊ぶんであります(夏場だけ)

潮の良い季節には潮干狩りも出来たりして。

ある時そうやって獲って帰った二枚貝をビニール袋に入れたまんま車内に放置してしまったことがあり、真夏のこってすから一晩ですっかり腐敗し、翌日ドア開けたらそりゃもうもの凄い臭気!

日光畜産で十万キロ越えの営業車を一万円で譲ってもらったやつなので元から多少肉臭くはあったのですが全く別物、吐き気を催すと言うまさしくその通りで洗っても洗っても臭くって乗ることが出来ず、三日ほど開けっ放しにしといてようやく薄らいだんであります。

その経験以来あたくし貝類の足の早さ、悪くしたときの恐ろしさについては身に染みておりました。幸い当たったことはないけど。


それが最近買った魚河岸の味噌汁というシジミ汁を開けたら出汁入り味噌とコンビの具が本物のシジミだったんであります。

レトルトにはなってるけど貝でしょ? 大丈夫なのか?

ところがこれが美味いんであります。 スゲ~!

試しにメーカーのホームページ見てみると殺菌真空してあるから日持ちすると書いてあり、けど「よくあるご質問」のコーナーにはこれでもか!というくらいそれに関する記述が並んでおり、やっぱ思うことは同じだなあと。

よくあるご質問| 神州一味噌 コーポレートサイト


味噌汁ってしみじみ美味いっすよね。 日本人でよかった ( *´艸`)









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2025年5月28日水曜日

爾靈山を見る

 会社では朝五時に現場スタッフが揃うので、最近はなるべく三時ごろから掃除に入り四時台には終われるようにしております。

それにしたって長いんだけど。

帰りの戸田橋もまだ混むことなくすんなり通れ、早めの晩酌では映画一本見るくらいの余裕も出来まして。

夕べ見たのが「二百三高地」。

あの頃は各映画会社が競って巨額の製作費の下、明治以降の大戦を描いた作品を作っていた記憶があります。


旅順港攻略という日露戦争の転換点として名高いこの大消耗戦を描き、文字通り屍山血河の戦場シーンは現在の特撮に比べれば大きく見劣りするとはいえ昔の邦画とは思えないすごいスケール感であります。

戦争指導者側と歩兵側両者からの視点で描かれ、机上と現場それぞれの苦悩は兵を決して一銭五厘の使い捨てとはしておらず、あおい輝彦演じる中隊長の部下ひとりひとりの描き分けや、特に仲代達也演じる乃木は静にしてなお内なる懊悩を滲ませて見事であります。

うちも二人息子がおりますからね~、二人とも戦死させてしまう乃木将軍には泣けてさあ。


ベースにあるのは司馬史観と見え乃木と児玉の会見など「坂の上の雲」的な挿話もあり、古武士の風格と詩人の側面から一個の人格者である反面司令官としては愚将であったという乃木像に終始し、そこは違うよなあと。


不凍港獲得を目指し北から迫るロシアの圧力に対し、文明国としては駆け出しの日本が時を待てば不利になるばかりと乾坤一擲の大勝負に出る伊藤博文の決断の場面は、国家危急存亡の時にあっていかなる苦悩のうちからそれが絞り出されたものであるかを見るにつけ、今がほぼその時にあるにもかかわらず旧態依然として些末な問題にすら右往左往する現政権の無能ぶりと政治家として一人の人間としての覚悟の無さを慨嘆せずにおれないんであります。


ああ巳んぬる哉





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2025年5月27日火曜日

枕を並べる

このところ続けて息子と飲んでおります。

親の反対押し切って一部上場の優良企業から転職するのに伴い有給の消化ってやつで時間があると見えまして。

有給?消化? 何すかそれ? ( ;∀;)

あたくしなんざ零細企業の悲哀を嫌というほど味わっておる最中、寄らば大樹の陰だと思うんだけどなあ。

もう辞めちゃったんだから言うまい! 言いたいけど。


奄美大島行き(行ってみた~い)の飛行機が早い時間で新しい部屋からだと間に合わないということで夕べ泊まりに参りまして、んじゃ近所で飲もうとお馴染みのハートん中さんへ。

昨年息子が生まれた大将に倅自慢をしながら、坊主には大将の料理自慢しながら飲んだんであります。

日曜休んでも疲れが抜けてなかったけど飲むうち元気が出てきまして、やっぱ親子酒っていいわあ。


早いと言って時間聞いたら三時起きのあたくしの方が早い。

こいつの並んで練るのなんて何年ぶりかしら?

枕並べて寝たんであります。

楽しかったなあ ( *´艸`)









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2025年5月26日月曜日

そっと握ってみる

 毎週ではありませんが日曜日にご飯四合炊いておにぎりのまとめにぎりしております。

と言って炊飯器を持たないためバーミキュラを使っており、独協老人らしい侘しさを高級調理道具が救っているという。

お米の浸水一時間、余熱10分、炊飯13分、消火後蒸らしに13分と、おおよそ一時間半の工程で火加減やらなんやら結構な手間であります。

その分炊きあがりは上々でおこげもしっかりついて美味しいんだけどね。


高級言うても単なるお鍋なので当然保温機能などは無く、熱々のところをヒィヒィ言いながらにぎるんであります。

単純なものほど難しいという例にもれず、かなり回を重ねた今になってもいざ食べてみるとお米がいい割に(大吉ファーム製純度100%コシヒカリ)作品の出来はそうでもない。

大体おにぎり自体作ったことが無かったため最初は動画で見て真似したものの、とにかく力任せにやってたもんで冷凍保存を解凍加熱するとカッチカチでね。


マンガ「美味しんぼ」の最初の頃の話に栗田さんのおにぎりを食べた山岡が「30点」と。

エンディングで合格点をつけたその回がすし飯の握り方がテーマで、口にした時ほろりと崩れる微妙な力加減という。

で、昨日それを思い出しゆる~くにぎってみて今朝楽しみにして食べたところ、おお!ほろりと崩れたぞ!

一瞬思ったけどなんかご飯硬い ( ;∀;)

どうも水加減が少なかったようで崩れるというかくっついてないというか。

16個も出来ちゃいましたからね~、しばらくこれかよ~ "(-""-)"


単純なものほど難しいっす。











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2025年5月23日金曜日

届いた声の結果を見る

 カップ食品のカレーメシをご存じでしょうか?

健康や添加物気にされる方は食べない部類のものでしょうが、あたくしなんぞは時間の無い朝などに重宝しております。

お湯入れて五分で出来るしそこそこ美味いし。

ちなみにあたくしは卵とミニ納豆入れるのが好み ( *´艸`)

ただですよ

かなりしっかりかき混ぜないと、食べ終わりにきて底に溶け切らないルー?が残ることになります。

同様のミスする方が多いと見え、発売以来時間経過とともにパッケージにしつこいくらい書いてあるようになりまして。

「30回以上グルグルグルとかきまぜるほど美味しくなります」 なんて


五分で出来ても二分かき混ぜなきゃならないんじゃ時短だか何だか分からん!


ってな声があったんだか、今回買ったらカップの上になんか乗ってまして、てっきりおまけだと思って開けたら仕上げに入れる香味オイルと粉末のルーでありました。

五分経ったら召し上がる前に入れてくださいと。確かにお湯入れる時点ではただの白飯。

やってみました

おお!こりゃ!すぐに混じって味も良くなっておりました~。


マイナーチェンジとしてはかなり大掛かりな仕様変更ですから混ざらないという声がかなり多かったものと見えます。

お客様の声ってのもちゃんと届くもんであります。


上に届かない声は国民の声よね 

夏の選挙で自民党が結局消費税減税公約しないのって、今期で退く森山幹事長が娘を後継に立てるにあたり財務省と裏で手打ちしたためだと須田慎一郎氏調べ。

自民党が負けても自分は辞めちゃうから関係なくて、重税に苦しむ庶民なんぞおかまいなし。それよりも財務省の強力な後ろ盾で地盤を娘に引き継ぐ方が大事なんだってさ "(-""-)"

とんだクソ野郎






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2025年5月21日水曜日

暑い時期ほど寒くなる

四時過ぎに家を出ると既に明るくなっている、そんな季節になってまいりました。

やはり暗いよりは明るい方が活力出ると言いましょうか。

これまでほとんど人気の無かった町々に走ったり歩いたりする姿がチラホラ見えるようになりますと、 妙な気持ちになるんであります。

ふん!今まで寝てたのに明るくなったら起きるんかい! みたいな

ごめん


この時期から防寒肌着の着用は無くなるんですが現場はそこそこ冷えるし冷凍庫は一年中マイナス25℃なので、逆に冬よりダメージ受けたりいたします。

ネットショップの注文揃えるため部品?ごとに集めてカゴにまとめる時にはガッツリ着込んでおりますし、長時間に及びそうなら冷凍装置切ったりもするのでさほどのことはありませんで。 あるけどさ

その際在庫切れの品物は出た後で作りあらかた揃ったところで、日を置いて凍ったところで今度は注文書を手に一件分ずつ集めてくるんですよ。

これがしんどい。

だってね

なるべく早く凍るよう平積みであちこち置くと、それでなくとも物覚えの悪い頭ではどこに置いたか忘れちゃうんですわ。

その時は厚着してるわけじゃないからここかここか?と探すうち急速冷凍の強風と冷気が布越しにもろに吹き付けてくるわ、あれこれひっくり返すんで軍手してても手先が痛いほどかじかんでくるわ。

よく正常な判断能力に欠けているなんて犯罪用語であるけれどあれっすよ、もう何だか訳分かんなくなって「なんで他人のために俺がこんな思いすんだよ!」ってな雄たけび上げまして。

ごめん


まとめて全部出しておけばそんなこともないんですが、お肉が解けていくのが何よりも我慢できない質でして、一個ずつ気ぃ入れて手作りしてますからね。

これもプロ根性っすよ ( *´艸`)





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2025年5月20日火曜日

耳ではなかったのかもしれないと思う

 子どもの頃アネキに「耳なし芳一」の話聞かされて、夜おっかなくってトイレに行かれませんでした。狭い団地なのに。

少し大きくなってから原作読んでまたおっかなくって、なのに幽玄な世界観にハマって繰り返し読んだもんです。


それ知ってるわけでもなかろうに、どういう判断だかおススメ動画に映画「怪談」が上がってて見てしまいました。

制作されたのが1965年だそうであたくし三つの頃。ちょうどアネキに聞いた時期?

構想十年、巨額の製作費をかけたというだけあって重厚なセットと絢爛な美術は今見ても古さを感じさせず、というか輝いていた時代の日本映画で、オムニバス形式四話の中でも目玉であろう芳一の話は恐ろしさと悲しさと哀れさにあふれる素晴らしい出来でございました。

若き日の萬屋錦之助演じる芳一は少年というにはとうが立ってたけどさすがの演技。

迎えに来る平家武者は丹波哲郎で、後に霊会のメッセンジャーに成るのを知ってますので怖いけど面白い。

その他名優ぞろいの豪華キャストに、あ、これあの人だ!とセルフ当てっこするのも面白かったし。

一門を前に壇ノ浦合戦を語るシーンでは安徳天皇を始め公達、鎧武者、女官達が現世の姿と無残な亡霊の姿を繰り返す無間地獄ぶりがすさまじい映像表現でありました。

でね


和尚と助手?が芳一の体中にお経を書くシーンが長回しで撮られているんですが細かい経文だけにどう見ても耳に書き忘れてるのが丸わかりで、こりゃあオチ知ってるからじゃなくても分かろうという。

それと同時にさっきのシーンで思った、ふんどしの中身には書いたんだろうか?という疑問が。

そうか!

八雲先生が出雲地方回って聞き集めたのが怪談ですからね、まんま作品にするにはちょいとマズい話も有ったろうと。

実際は耳なしではなくタ〇無し、もしくはオ無し芳一だったのではなかろうか?


痛かったろうなあ、そっちの方が怖いわ ( ;∀;)






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2025年5月19日月曜日

逆ザヤする

 町というものは個人のお店がいかに多いかで面白味が決まると思います。

あたくしの地元蕨塚越も越してきた30年前には近所にたくさんのお店があり、ヨーカドーの前には屋台まで出ていて毎日お祭りみたいでありました。

時は流れ今では駅までの道にあるのはお隣の団子屋さん、行きつけの和食くりはらさん、そのはす向かいの居酒屋さんの三軒だけになってしまいました。

なんだか世の中の消沈ぶりを映しているようで寂しいかぎりであります。

線路向こうの西口は商店街の廃れぶりが目を覆うばかりですが、駅近の飲み屋街は意気軒高であります。


時々行く焼きとんたいこうさんはそんな中でも40年以上続く息の長いお店。

都度上げてる様にカウンターに座るとカシラ串だけがストップかけるまで出続けるわんこそばスタイルで、知らずに入ってびっくりという。


土曜日口開けに入り美味い美味いと一人飲み食いしておりますと若いカップルが入って来まして、様子からすると一見さんのような。

飲み物とカシラ二本注文したらマスターがあたくしに小声で「いちいち説明するの面倒だから」なんてんで。

その後ししとうとカシラをもう二本食べたところでお勘定。

ちょっとだけしか食わないんだなあと見ておりますと2300円の支払いに一万円と小銭出しましたらマスターがお釣り無いと言い、ならばとちょうど払って出て行きまして。

あるんじゃん。

マスター曰く店開けにああやってちょっとだけ食べて一万円札出すお客が結構いて困る、以前うちはは両替屋じゃないよと言ったら生意気な店だとケンカになったとか。


それからしばらく飲んであたくしのお勘定は五千円。

で、財布見たら一万円札しかない ( ;∀;)

おずおずそう言ったら、普通に食べてくれるお客さんはもちろん大丈夫だって。

そりゃそうね。

そこで前回来た時多分マスター計算間違えて少なく取ったからと、お釣りの中から千円出して渡したんであります。

長いことやってるけど多く取られたという人はいたが少ないからと返してくれたのはお客さんが初めてだよだって。

だってさあ

70オーバーと見えるマスターが元気なうちはなるべく長く続けてほしいからね。

損はさせられませんって。


今朝も欠員出て外回り出るため時間無くイラストも無く。











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